第197回 『なぜ東大は男だらけなのか』 | 新書で考える「いま」
日本で初めて法曹界に飛び込んだ女性の実話をもとにしたNHK朝ドラ『虎に翼』では、当時唯一、法学部として女性に門戸を開いていた私学で学ぶ主人公の様子が描かれる。東京大学に女子学生の入学が正式に認められたのは1946年だが、現在も学部学生の男女比は8対2で男性優位のままだ。現役の東大副学長が、東大の現状を懺悔し改革に声を上げたのが『なぜ東大は男だらけなのか』(矢口祐人著)だ。東大の男女比の偏りが日本の高等教育の現状と未来に及ぼす弊害を強くうったえる。
2024年3月刊行から